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雪駄(雪踏)についての考察~その31:台の目利き~手縫い~革の裁ちの上手い下手
雪駄(雪踏)についての考察~その41:連載企画第二弾!雪駄の作りの上手い下手
↑2014.12.27この二つを合併。

日々、雪踏師として修練を積んでいる塾長です。
手縫いで一番難しいのは革の裁ちですが、
回を重ねるごとに革の裁ちがうまくなってきてます。
なんでも雪踏師は全国に両手の指ほどもいないとか・・・。


今回は、そんな革の裁ち、台の目利き(鼻緒がすがってない状態=台)
について書いてみました。

ではお写真をどうぞ。


↓籐の表と裏革の端(チリ)がピタリと一致している上手な革の裁ちの図。面一(つらいち)と言う。


左:上手な革の裁ち。    右:下手な革の裁ち。籐の表と裏革に段差ができている。


↓かかとの部分。こちらも上手な革の裁ちでピタリと端(チリ)が一致している。
革自体にも革包丁で裁った跡が残るのだが、ベタ張りみたいな一枚革のみだと
修練を積めば一発で裁てるが(革包丁の跡がつかない=革自体に微妙な段差ができない)、
革芯になると、革が厚いので、何度か革包丁をいれて少しずつ裁っていく。
そこに、革自体に革包丁の跡が残る。それをまた革包丁を使って表面を削り、ならしていく。


↓コバ部分。写真ではわかりづらいが、きちんとロウ引きされている。これは
革に耐水性と艶を持たすため。


↓上手な台の後穴のあけ方。革芯の後穴と、籐表の後穴が一致している。


↓一方、下手な台の後穴のあけ方。革芯の後穴と、籐表の後穴がずれていて鼻緒が籐表まで
食い込んでいる。挿げ職人さんも難儀したほど。


↓上手な裁ちの雪駄。手っ取り早いのは裏革側からみるとわかりやすい。
まったく籐の表が裏革からはみ出ていたりしない。
裁ちが甘いと、大抵、裏革が小さくなり、表がはみ出す。チリに段差ができる。


↓上手な革の裁ち。表とコバ(裏革)の端(チリ)がピタリと一致。面一!


↓上手な革の裁ちの爪先部分。一発で裁ったのか革自体にも段差がない。



はい。と言う訳で、台の目利きでした。

筆者は雪踏師として修練を積んでいる身ですが、本当の革の裁ち方は
裏革が表より大きい状態で(革が表からかなりはみ出している状態)で手縫いする。

で、手縫いが完了したら最後に革を裁つのだ。

だから表と裏革の端がピタリと一致する。

しかしこの方法は非常にテクニックがいる。

表と裏革がくっついている状態なので革だけ裁てばいいのだが、
間違えて表まで裁ってしまう可能性がある。

それが怖くて、筆者の方法は、表の型をボールペンなどで取ってから、最初に革を裁ってしまう。
この方が、コバを磨きやすいし、チャコも塗りやすい。


しかし、微妙に表と裏革に段差ができてしまうのだ。


だから筆者の初期の頃の手縫いした雪駄は表と裏革に段差ができているのが多い。
反りを入れると、全長が長くなるのだがこれを考慮していなかったのもある。
かかとの部分の表が出っ張っちゃったりしてる。


誰でも最初は初心者。
失敗してもいいから、今度からは最後に革を裁とうと思う。



超一流雪踏師の道のりは険しく遠い・・・。

↑雪駄(雪踏)についての考察~その31:台の目利き~手縫い~革の裁ちの上手い下手

↓雪駄(雪踏)についての考察~その41:連載企画第二弾!雪駄の作りの上手い下手

オラオラオラーッ!
はい、と言う訳で東京も梅雨に入りましたけどもね、
地元は水かけ祭りなもんで、逆に、

望む所よ・・・!

ビチャビチャ上等!いざ、出陣!
今日も大雨の中、傘もささずに諸国漫遊。

風邪ひきそうです。いやマジに。。。

それでは、行きます!

多分、皆さんが一番知りたかったポイントじゃないでしょうか。

雪駄の作りの上手い下手!

まずは、下手な例。写真をどうぞ。

切り廻しの下手な例で、Rがギザギザになっている。

なぜ、こうなってしまうかと言うと、まず第一に切れない革包丁を使っているからだ。
そして、刃が革に対して直角に入っているからである。

ドブ(溝=切り廻し)を掘る時、刃をちょっとだけ斜めに入れればギザギザは出にくくなる。
そして、良く切れる、良く砥いだ革包丁で、かつ斜め刃の革包丁がRを切る時には最適だ。

で、基本的には手の動きを止めないで、一発でRを切り廻す。

弟子:「自分、カッター式の替え刃の革包丁なんですが・・・。」

塾長:「NON!NON!はっきり言ってそんなんおもちゃでっす。」

やはり道具は大事。
実は自分も最初は替え刃式の革包丁でした。。。
砥いでない本物の革包丁なんかよりは、全然切れ味は良いのだけども
やはり、本物の革包丁の方が、研ぎが上手ければ格段に切れ味が良い。

筆者の良く行く、問屋の番頭さん(通称:校長)に

番頭(校長):「本物の革包丁を使ってみなさい。全然切れるから。細かいところのテクニックに差が出るよ!」

と言われ、半信半疑でモノホンの革包丁を購入。
買った状態ではあまり切れなかったけど、砥いでみたら目から鱗!

あのかたいベンズ革も、抵抗なくス~~~~ッと裁てる(切れる)。

本当にびっくりしました。

砥石も7種類購入して、本格的に砥いでます。
最後に青棒と革砥で仕上げるのを忘れずに。
切れ味が格段に上がるのだ!

で、鋼の種類でも切れ味は変わってくる。

白紙1号が一番切れると言われているのだけれども、筆者の経験では、
「青紙スーパー鋼」でした。

その次に白紙1号でした。
白紙1号はサクサクって感じで切れます。
青紙スーパー鋼ははヌル~~って感じで抵抗なく切れます。

付いている刃の角度にもよりますが、荒裁ちでは刃角が起きているものを使い、
0コンマ何mmの世界の細かい修正は、刃角が寝ているものを使います。

革包丁だけで10本くらい持ってます。
本当に色々な革包丁を試しました。

お次も下手な例。
切り廻しの下手な例で、Rがギザギザで、更に外周と切り廻しの間隔が一定ではない。

雪踏師で日本一を目指している筆者はストイックだ。
これは、下手な例で、不合格。
実は、去年の夏くらいまではこんな感じでした。
何が一番難しいかって、この切り廻しのラインを等間隔で出すのが本当に難しい。

最近の作品でも体調(風邪)とかでラインが等間隔ではないのが出来てしまったりする。
履く分には問題ないのだけども、美観が悪い。

昔の上手い雪踏師のに近づきたくて、必死に試行錯誤して数を作った。

で、めっちゃ下手なのがコレ↓

↑切り廻しが、コバ(革底の外側)まで行ってしまい、かつ斜めに革包丁を入れ過ぎたので
 履いてると、革がめくれ上がってきている。

で、最近の作品がコレ↓ 切り廻しの上手い例。Rにギザギザが無く、切り廻しも等間隔だ!

ここまで来るのに3年かかった。
この切り廻しの幅位が筆者は一番好きだ。
何より、細過ぎず、太過ぎず、一番存在感がある太さだと思う。

江戸の刺青の柄が大きいのと同じで、神輿を担いでいるときによく映え、
踊っているように見えるのと同じだ。

で、めちゃんこ上手いのがコレ↓切り廻しの幅が狭い!細い!等間隔!

昔の雪踏師はこのレベルがゴロゴロいた。
やはりテクニック的には、この切り廻しの幅が狭い方が上だ。
でも、線が細すぎて、確かに上手いけど、筆者の好みだと、「存在感」が無い。

やはり、雪駄は存在感だと思う。

雪駄を見るとき、こんなポイントに目を向けると面白いかも知れない。

次回は、コバ蝋の引き方(塗り方)の上手い下手。

ども、連載二回目は、(2014.6.11連載2)

コバ蝋の上手い下手!

です。
写真をどうぞ。

写真、上段のコバは、熱ゴテを熱し過ぎてしまい革が焦げて表面がザラついてしまっている下手な例。
適正温度を超えた熱ゴテをコバにあてると、コバと熱ゴテが
引っかかってしまい滑りが悪い。明らかに焦げ付きの状態である。

写真、下段は、コバ蝋が溶ける最低の温度で熱ゴテを熱していて、革も焦げないで表面が滑らかで上手い例。
これをさらに、布を使い磨き上げ、コバ蝋の段差を消し平滑に仕上げる。
艶も良く、サンドペーパーなどで仕上げる、「鏡面加工」にコバ蝋の塗りだけで匹敵する。

適正温度なので、コバ蝋は溶けるが、革は焦げない。コバ蝋を引いている時の滑りもよく、
コバ蝋もちゃんと革に染み込む(溶け込む)。

一般的な雪駄は(お前はダイソンか!)
コバ蝋が塗っていないか、塗っていても白(透明系)のコバ蝋なので
黒のチャコ(コバに色を付ける呼び名)でも上から白(透明系)のコバ蝋を塗るため
乾くと白っぽくなる。

仮にコバ蝋を塗っていても塗りっぱなしのものが多く、コバ蝋がたれまくっていたりして
平滑に仕上げていないのがほとんどだ。

筆者のコバ蝋は、黒のコバには黒のコバ蝋、こげ茶のコバにはこげ茶のコバ蝋を使うから白くならないし
最終仕上げに磨きをかけるので、平滑に仕上がっている。

ちなみに、オリジナルカラーのコバにはコバ蝋を塗れないので、エナメルを塗り、艶と耐水性を持たせる。
いや、コバ蝋はオリジナルカラーも特注できるのだが、まだ発注してないのだ・・・ッ!

お次はコバ蝋の塗り方の上手い下手2。

上段のものはコバ蝋がはみ出てしまっている下手な例。

下段のものはきっちりギリギリまでコバ蝋が引かれている上手い例。

熱ゴテを削り、革底のコバよりも若干熱ゴテの方の厚みを薄くすると、綺麗にコバ蝋が引ける。
あとは角度を付けて、コバ蝋をひくと、ギリギリまで塗れる。


↑コバ蝋の艶が良くわかる写真。みずみずしい艶だ!
 こげ茶のコバ蝋を使っている。
 もちろん、最後に布で磨きをかけている。

で、これが芸術的なまでに上手い、コバ蝋の塗り方だ!↓

勿論、筆者製作の雪駄で、これは「決まった!」と思った!
爪先からかかとまで、平滑に、かつ蝋のテカリも良く、一切表にはみ出ていない。

筆者は、写真はすべてどアップにできるようにデカいサイズのものを圧縮している。
読者の皆さんも、細かいところも良く見たいと思っているに違いない。
そして、どアップにも耐える作りの良さを、是非、皆様に御高覧頂きたいからだ!

小っちゃい写真じゃ、下手くそなのもバレないけど、やっぱり魁!!雪駄塾はどアップで行きマッスル!

どもども。
2014サッカーワールドカップが非常に楽しみな筆者でした。

予告
雪駄の表の手縫いの上手い下手。
革の裁ちの上手い下手。
重ねの上手い下手。

(2014.6.15連載3)
こんにゃろ~~!2014サッカーワールドカップ!
初戦、日本代表!コートジボワールに2-1の逆転負け!
日本代表ユニフォーム上下買っちまったよ!期待してたのに!
しかも、ユニフォームはオーセンティックなんだよ!俺が買ったのは!

上だけユニフォーム着てる奴は良く見るが、俺のように下までユニフォーム姿は見た事無いぜ!?

半端じゃねえぞッ!

はい、と言う訳で、始まりましたけどもね、連載三回目は
革の裁ちの上手い下手です!

写真をどうぞ!

上段のものは、表も一緒に革包丁で裁ってしまった下手な例。
革底と表を極限のラインで面一で裁つ為、攻め過ぎて失敗してしまうとこうなる。
ちょっとした気の緩みがこういう結果を引き起こす。サッカーと一緒だ。

下段のものは、革底を裁つとき、表まで裁ってない上手い例。
極限まで面一を狙っても集中して裁ったので表まで裁っていない。

本当に細かい所なんだけど、雪踏師ならではの視点。
ここまで細かいところも詳しく解説してるのは、魁!!雪駄塾だけ!

秘伝のテクニック的に言うと、革包丁の鎬(しのぎ)の部分を革にほんの少しだけ押し当てて
革をへこませて、革包丁をほんの0コンマ何ミリか傾けて革底を裁っていく。

いずれ、この魁!!雪駄塾は本にしようと思っている。
どこか出版社の方、ご連絡頂きたい。
settajyuku2@yahoo.co.jpまで宜しくお願い致します。

で、雪踏師による雪駄作りの秘伝を網羅した特集も載せようと思っている。
これ一冊で、「あなたも雪踏師」なるものをね。

はい。と言う訳で、革の裁ちの上手い下手でした。

頑張れ日本!
頑張れサッカー日本代表!

おっと、革の裁ちの上手い下手はこっちにも詳しく載っている。
雪駄(雪踏)についての考察~その31:台の目利き~手縫い~革の裁ちの上手い下手

予告
雪駄の表の手縫いの上手い下手。
重ねの上手い下手。
(2014.6.15連載3)

(2014.6.17連載4)

コラコラコラァ!
2014サッカーワールドカップ日本代表、本田!

「負けることは想定していた。(インタビューにて)」

だとぅ~~~!?

「出る前に負ける事考える馬鹿いるかよッ・・・!(猪木名言)」

猪木さんを見習えっつ~の。本田君!

次戦、マジに頑張ってくれ!
日本代表!
ユニフォーム買っちまったんだよ!しかもオーセンティックのやつ!(くどい・・・!)

はい、と言う訳で連載4回目が始まりましたけどもね。

今回は、表の手縫いの上手い下手です!
写真をどうぞ!

右は上手い手縫いの例で、地長表。
手縫い針を、革底から表まで貫き通すが、針の跡が極僅かしか残っていない。

表の乱れが極僅かだ。

これは細い針を使い、網目と編み目の隙間を狙って打つからで(針を打つ角度もある。)
雪踏師の中でも「南部師」と呼ばれる一等上手い職人(雪踏師)さんの作り。
指チャンチキと呼ばれる、指にはめる当て金で、指の力だけで針を打つ(押す)。
(指チャンチキの写真は、後日、雪踏師の道具に掲載予定。)

左は、下手な手縫いの例で、改良南部表。
太い針を使い、編み目と編み目の隙間も狙っていない、かつ角度も決まっていない。
雪踏師歴1年未満だった頃の筆者製作の雪駄。

よく見ると、糸が見えている。

写真2↓下手な手縫いの例。

改良南部表で、竹皮の質にも針跡が残るかどうかは左右される。
地長表は竹皮に粘りがあり、針跡が残りにくいが、写真の、このデッドストック物の
改良南部表はいくら国産の竹皮といえども、粘りは地長表に比べると落ちる。

目消しゴテを使っても、ここまで跡が残ると、消せない。

写真3 上段:下手 下段:上手

上のものは下手な例で、かかとに大きく針を打った跡が残る。改良南部表。

下のものは上手い例で、本当に針の跡は極僅かだ!地長表。

どもども、表の上手い下手でした。

「出る前に負けること考える馬鹿いるかよッ・・・!」(相当お気に入りだ)

予告
重ねの上手い下手。

(2014.3.17連載4)

(2014.6.18連載5)

どうも。塾長です。

連載5回目は、重ねの上手い下手です!
写真をどうぞ。

右:下手な例。表が重ねに対して出っ張ってしまっている。通称「御神楽」(おかぐら)。

左:上手い例。表と重ねのチリ(位置)がピッタリと一致している。
   重ね(総称)は草芯で、後ろ二枚だから、後二(アトニ)と呼ぶ。
   一番上の表は、重ねの枚数に入れない。


↑こちらも下手な例で、表が出っ張ってしまっている。

2014.6.18第五回終り。

おまけ。

↑デッドストック物の表を買うと、こんな裏書きをされたものもある。
「最も、充分な心ある方へ」って書いてあるのかな?
 それは俺だ。塾長だ!

他には筆でぶっとく書かれていたものも見た事がある。

筆者も、書いてくれと頼まれれば書く。悪筆だが・・・。

(2014.6.21連載6回目追加)

一にも二にも、カズダンス。

三四が無くて

カズダンス。



マヂ頑張れ!2014サッカーワールドカップ日本代表!

サッカー親善大使

キング・カズ!

コロンビアにカズダンスを見せつけてやれ!

と言っても、すでにカズは帰国してしまったのだが・・・。

どうも。最近、カズダンスに妙にはまっている塾長です。

はい。と言う訳で始まりましたけどもね
連載6回目は、

表のラインの上手い下手!

です!

写真をどうぞ!

右は下手な例で、オレンジ色で示したラインが歪んでしまっている。

左は上手い例で、オレンジ色で示したラインは真っ直ぐだ。

これは、手縫いの糸を引っ張るときの力加減が均一でないとこうなってしまう。
手縫い糸を引っ張りすぎるのも駄目だ。
そして、芯縄がきっちり撚れていないで遊びが大きいとこうなってしまう。

最近の表は出来が悪く、表の中に芯縄が8の字状に走っているが
芯縄がモロモロと切れてしまうものも多々ある。
ちょっと強く手縫い糸を引っ張っただけで、プツンと芯縄が切れてしまうこともある。

昔の良い表なんかだと、芯縄がしっかりしているので、ちょっとくらいの力加減の差ではラインは歪まない。

こう言ったラインの歪みは、目消しゴテで外側のラインをこすって真っ直ぐに近づける。

(2014.6.21連載6回目追加)

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雪駄塾 塾長

Author:雪駄塾 塾長
mail:settajyuku2@yahoo.co.jp
phone:050-5435-1973

◇雪駄 べたがね 補修部品
◇花緒一覧 特注製作等
◇過去に製作した雪駄
◇雪踏の語源~雪踏と雪駄~

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