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籐表~今昔物語~


籐表は、主に漁村の内職で編まれていました。
茨城県波崎(現:茨城県神栖市)や千葉県銚子(波崎と銚子は川を挟んで隣り合っている)
などで魚が採れないときは籐表を編む。
そんな感じで当初、籐表は作られていました。
あと、東京でも、愛知県でも作られていました。

でも籐表の本場は波崎と銚子です。
生産量が群を抜いて多かったのです。


今回は昔の籐表と現代作の籐表を比較してみました。

↓左:昔の籐表の裏側           右:現代作の籐表の裏側

↑左の昔の籐表は裏側から見ると、きちんと籐を一本一本結んでいるのが分かります。
この結び方は、「かえるまた」と呼ばれる結び方で、漁師さんが切れた網を補修する時に
にする結び方です。
この「かえるまた」グー結びよりしっかり結べ、かつ結び目のコブも
も小さくまとまるので鼻緒の前緒を結ぶ時に重宝します。

右の現代作はと言うと・・・おや?
結んでいません。
編んだ籐の隙間に、端を突っ込んでいますね。

追記2020/10/16隙間に籐の端をさした状態でも履いていても籐表の籐が抜けるとか緩むとかの変化は無く、意外にもしっかりしていて必要十分な編みの強度が保たれている事が確認出来ました。追記2020/10/16

↓今度は昔の籐表と現代作の籐表の表側からの目利きです。


左の昔の籐表は後穴に三角の芯の突起が出ています。この三角は籐をしっかりと巻く為の突起で花緒を挿げても籐が綻びません。
一方、現代作の籐表は何も出ていません。

この芯の突起が昔の籐表と現代作の籐表を見分ける大きなポイントです。



今現在2012.5.5、市場に流通している籐表は大きく分けて二つの産地があります。

一つはインドネシア、そしてもう一つはシンガポール。

※その道の人に聞くと、インドネシアの籐表も
今はシンガポールで作っているとか。2012.5.5現在

で、今から8年くらい前はあったのですが、最近、まったく見かけなくなった
日本製の、仙台のおじいちゃんが作っていた籐表がありました。
この日本製の籐表、昔のつくりをほぼ完全に踏襲していて
漂白も白く、籐の皮も薄く削られていて、後穴にもちゃんと三画の芯の突起があります。
ただ、惜しいのは艶を出すために、籐表にクリアーラッカーを塗っている点。

※クリアーラッカー=ニスみたいなもの。

この点を除けば素晴らしい籐表だったのですが・・・
履いているうちにクリアーラッカーが剥げてきたり、
黒く変色してしまったりするのです。

実は言うと、筆者が初めて手に入れた籐表は、
この仙台のおじいちゃんが編んだ籐表だったのです。

片っ端から電話しまくって、籐表を見つけ出しました(現代作だけど)。

で、電話で値段を聞くと

「ヤマです。」

※ヤマとは履物業界で使われる符丁の事で暗号みたいなものです。

と。

「なんですか?ヤマって?」

と聞くと、

「あー、2万です。」



・・・安い!



即、買いに行きました。
でも、これが革芯の籐表なのですが、革芯の後穴の位置と
籐表の後穴が一致していなくて、鼻緒を挿げるときに挿げ職人さんが
難儀するくらいズレてました。
籐表の編み込に鼻緒が食い込んでしまっていたくらいです。

まだその籐表は持っています。

話がずれましたが、今の籐表は法的に、
漂白に使う薬品の都合上、籐をあまり白く漂白できないそうです。
ですから、若干、黄色味がかった漂白になります。

昔の籐表は本当に真っ白で、雪肌でした。
なんでも昔の人から言わせると、生皮籐(無漂白=天然の色そのもの)は
汚いんだそうです。
※漂白後の経年変化による色と、漂白無しの生皮籐の経年変化の色は違います。
生皮籐の色味は経年変化でも大して変わりません。艶のある飴色の籐(皮籐)は先染めと言って染色してあるからあの色です。

(漂白の白い籐表)年月が経ち飴色に変化していく籐表もまた一興だと思いますが、
江戸っ子は毎年、真っ白な籐表を新調したそうです。

ちなみに江戸時代の籐表は本パナマ表とほぼ同じ編まれ方でした。
現在の籐表の形になったのは明治に入ってからです。

そんなこんなで休みも残すところあと一日。

皆さんはこのゴールデンウィーク、満喫できましたか。

筆者は金がなく、どこにも行けませんでしたとさ・・・トホホ。

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[Re: 私の?]
60年とは年季が入っていますね!
60年ももつ籐表、半端じゃないです。
[私の?]
着物と祭りと雪駄が大好き人です。
60年程前の籐の雪駄を友人より頂き、鼻緒と裏を交換して
履いています。
今度、鼻緒交換する時に確認致します。
坪下がりと細い鼻緒の雪駄に憧れています。
[Re: 僕の]
> 三角のありました。

じゃあ、昔の籐表ですね!いいな~!
[僕の]
三角のありました。
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