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革底(裏革)が無くなったので、革問屋さんに行ってきました。

これが魁!!雪駄塾の雪駄に使われる牛革の中でも一番硬い部分のベンズ革(底ベンズ革)。
※多脂ベンズでは無いです(多脂ベンズは柔らかいです)。

↓イタリア製GI底ベンズ革色なし(90デシ) 白っぽい合成タンニンなめしです。

↓日本製昭南底ベンズ革(110デシ) 茶色っぽいので植物性タンニンなめしです。

ベンズ革はベニヤ版みたいにガチガチに硬いです。
正直、針が通らないくらい硬い革。
筆者はこの硬い底ベンズ革に針を通す技術を発見しました。

裏革として刃型で抜いて頂くのですが一枚革を丸ごと二つ購入。
合計200DS(デシ)←約200m×200m。※1デシ10cm×10cm

日本の昭南と言うブランドのベンズ革と、イタリアのGIと言うブランドの色なしベンズ革の二種類。

色なしとは、革の表面に何も塗装しておらず銀面がついている状態。

※ちなみに色ありとは、もともと革の表面(銀面=吟面)が汚く、表面を漉き、
クリーム色の塗装を施しているもの。ヨーロッパ製の革によく見られる。

この色あり底ベンズ革、塗装しているだけあって見た目は綺麗なのだが、
刃型で抜くと、エッジがパリパリと欠ける。
↓パリパリと欠けるイタリア製GI底ベンズ革色ありの写真。

塗装が剥げてしまうという事です。但し、銀面付でも硬いとバリバリと剥がれます。
刃型を当てる面が床面側からなら色ありの銀面でも多少は塗装の剥がれは減りますが、やはり刃型で抜く事を考えるなら色なしのベンズの方が良いです。

筆者が、前坪と後穴を刃型で抜いていたらバリバリしてしまったので、それが嫌で(美観が悪い)表面を革の柔軟剤やミンクオイルなんかを塗って柔らかくしても、それでもエッジが欠ける。で、水なんかで表面を濡らして、指でこするとクリーム色の色がつく。革についての知識は素人ながらも、こりゃなんか塗ってるなと感じたのです。
その色ありイタリア製底ベンズ革を再度購入しようとした時に念の為、工場長に相談したらそれは「色ありだからだよ」とのこと。

色なしはあるの?と聞くと、「ある」。

そして、色ありは革表面を塗装してあるので、雪駄の革底外周にチャコと言って黒く縁取りをするのだが染料がとてものりづらい。
何度も何度も重ね塗りをしてようやくはっきりとした色が出る。薄い色をコバに指定された時なんかはもう大変で、6回くらい重ね塗りをします。

反対に色なしは革の表面に何も施してない銀面なので染料がのりやすい。

革の色味
GIの底ベンズ革は合成タンニンでなめしてあるから、色が白い。
色ありは塗装しているからクリーム色。現物を見ると色なしの方が白い。
左:昭南製ベンズ 真中:イタリア製GIベンズ色なし 右:イタリア製GIベンズ色あり


色なしは表面に何も塗っていないので柔軟で、歯型で銀面側から抜いてもエッジがあまり欠けません。

刃型の刃の切れ味も関係してきますが、国産の昭南ベンズは切れ味の悪い刃型で抜いても銀面のエッジが欠けにくいです。GIベンズは切れ味の良い刃型で抜いても若干銀面の角が欠ける。
何故かと言うと日本製のベンズ革は前なめしがしっかりしていて、90日間くらいかけてなめしていく。ヨーロッパ製のものは、早くつくってしまい30日~40日程度でなめしを終える。

このベンズ革、日本では昭南しか作っていない。昭南は日本が世界に誇るタンナーなのだ。昭南ベンズは植物性タンニンでなめしてあるから色が渋い渋革=茶色い=革本来の色。

他にもSELI、GBなどと言ったタンナーが世界にはある。
ちなみにSELIはガチガチに革が硬く、筆者の行っている革問屋さんは取扱いをやめたそうだ。

通常、雪駄の革底に使われる革の部分は、ベリーかショルダーと言う部分。
ベンズはベリーやショルダーと言った部分より繊維が細かく緻密に絡み合っているので、目が詰まっていて硬いし、裁ちにくい。

耐摩耗性については、大まかに言うとベリーを1としたら、ショルダーは4、ベンズは8。

つまりベンズは通常の雪駄裏革より最低でも2倍~8倍位の耐摩耗性があります。

現在、ベンズ革を裏革に使用している雪駄は雪駄塾だけです。


ちなみに、原皮のもっともよい時期は、夏原皮と呼ばれ、夏あたりにとれるもの。反対に、冬原皮は毛足も長く、重さで革のやり取りをするため毛の重さも入ってしまいかつ、糞やキズがついているものが多く質が悪いそうな。

おっと、革の目利きですが、表面に傷がないこと、色味が均一なこと。繊維が詰まっていることです。

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雪駄塾 塾長

Author:雪駄塾 塾長
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phone:050-5435-1973

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