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はいどーもー。
本日は雪駄の踵(カカト、kakato)に使われる尻金(金具)についてです。

画像をどうぞ。


尻鉄が雪駄に装着された画像。

まず、一番左の馬の蹄をした形の金具。これを馬蹄(バテイ batei)と言います。
雪駄の尻鉄として一番多く流通しているものです。
ビニール雪駄など安価な物には片足2個打ちが主流。ちょっと良い雪駄で3~4個。5個打ってあるのは良い雪駄に多く見られます。ただ、3個しか馬蹄を打っていないが素晴らしく上等な地長表雪駄も見た事があります。数を多く打てば良いのではなく、減りが少し遅くなる程度です。あくまでmp傾向として捉えてください。

ちなみに、上の写真の真中の雪駄のように、後穴の裏ふたに番号が刻印されていますが、これは合番(相番)と言い、雪駄をたくさん作るので左右揃えて間違えないようにするためのもの。地長などの上等な雪駄にはこの合番がみられることはない。
筆者の作る雪駄は、美観的に美しくないと感じたので合番は入れていない。

真ん中は、テクタ、テクターと呼びます。語源はプロテクターから。
そもそもは靴のかかとの減り防止用の物。今のものはアルミ製で非常に減りやすい。昔の雪駄についているテクタは全て鉄製。
今は鉄製のテクタは製造されていません。製造コストが高くつくのと鉄の方が滑りやすからとだと思われます。

磁石のそばに置いてみた、分かりやすい画像。

   左:鉄製のテクタ     右:アルミ製のテクタ


そして一番右が伝説のベタガネです。

チャラチャラと大きな音が出るのは、ベタガネ→テクタ→馬蹄の順です。

踵が減りにくいのも、ベタガネ→テクタ→馬蹄の順です。
但し、テクタ、馬蹄は交換可能なので減っても取り換えれば大丈夫です。今でこそ交換できるベタガネもありますが。
滑りやすさも、ベタガネ→テクタ→馬蹄の順です。

このベタガネはよく滑ります。コンビニの床の様にツルツルした場所だと特に滑ります。

ちなみに、ベタガネは、文献:守貞謾稿(モリサダマンコウ)によると、関西は大きく、江戸は小さかった。

◇テクタ

このテクタ、珍しい形をしております。

普通は三角形のものですが、このテクタは四角形。どういう構造をしているのか気になりますが、おそらく打ち込みかと思います。

さらに良く見ると裏革の縫い方が切り廻しでは無く、所々切りかけてあるのが分かります。
このタイプの縫い方は「昭和」の京阪製の草履、雪駄に良く見られる特徴です。

この縫い方は「跳び縫い」と言います。

戸時代の京阪製雪駄の切りかけとは全くの別物ですがその頃の縫い方の名残があるようです。

ど~も~。2012.10.14

と言う訳で雪駄の金具(尻鉄)の画像です。文献で確認できるものを含め、江戸時代から現在まで雪駄に使われていた、かかとの金具(尻鉄)を網羅しました。

上段左:ベタガネ(50年位前のものでデッドストック物の鉄製)  
上段真中:丸鉄、鉄鋲(現代作。雪駄塾オリジナルだが、江戸時代の京阪によく見られたタイプ)  
上段右:三日月(現代作、正式名称は三ツ穴、本来は靴用)
下段左:テクタ(プロテクター、テクターとも呼び、現代作のアルミ製、一昔前のは鉄製だが今は製造中止、本来は靴用)
下段真中:馬蹄(バテイ、batei、現代作)
下段右:ゴム(金具ではないですが。色は黒、赤、白、クリーム色等が存在している。)

鉄鋲が打たれた雪駄はこんな感じになります。(筆者製作の江戸時代京阪形雪駄)





文献:履物考によると、この鉄鋲は京阪の雪駄、草履によく見られた。別名、丸鉄とも言う。

参考文献、履物考





↓はい、と言う訳で、筆者の友人の高知のタンドンさんから送られてきたテクタの一種です。2012.11.25

↑SEGSと刻印が入っている。

爪が3本出ている。

高知の履物屋ではこのタイプのテクタを雪駄に打っていたそうな。

↓2014.1.16写真&画像

そしてこれが、江戸時代の象嵌ベタガネを私なりにイメージした雪駄塾製のベタガネです。

IMG_1590 - コピー

三日月部分は鋼鉄製で地金と0.5mmの隙間を設け音の響きを良くした。歩いていると時おり火花が散る。透かし彫の小桜の奥に漆の黒赤、その上に散りばめられた螺鈿が七色に煌めく。このベタガネを験担ぎも込め、切火金と名付けた。

構造、大きさ、鋼の種類、鋼の硬度など試行錯誤を繰り返し、雪駄ちゃらちゃらと言う「音」を追求したモデルのベタガネで、筆者が今までに見たこと(聞いたこと)あるベタガネの中でも一番の物にしました。

ちゃらちゃらと言う音に誰もが振り向く。

※ガソリンスタンド等の火気厳禁の場所では絶対にお履きにならないで下さい。
また、大変滑りやすいため、もしお怪我をされても当方では一切の責任を負いかねます。


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[Re: 鉄鋲]
> 師匠、鉄鋲の音はどうですか?ベタガネと比べると

タンドンさん、コメント有り難う御座います。

音は、テクタと同じくらいです。

ただ、現在のテクタはアルミで、丸型の鉄鋲は鉄製です。
音質がテクタより、甲高く、テクタより良い音はします。

音の大きさ(威力)は断然ベタガネに軍配が上がります。
[鉄鋲]
師匠、鉄鋲の音はどうですか?ベタガネと比べると
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